腰痛・肩こりにもプラセボ効果

頭痛がひどい人に頭痛薬と言って偽薬（ただのアメなど）を与えると痛みがケロッと治ることがあります。

これは心理的な条件が痛みに作用するプラセボ効果と呼ばれているものです。

いろいろな医学的な実験をするときにも、効果が本物かどうかをこのプラセボを実験の中に入れて検証します。

プラセボ効果はあらゆる場面に全体の約３０％～４０％の割合で現れ、中でも「痛み」の場合はこのプラセボ効果が強く、はじめの痛みが強いときほどその割合は高くなります。

前回のコラム「不安と痛み」と同じように心の持ちよう、精神的な面が肉体に変化をもたらす典型的な例です。

腰痛や肩こりで悩んでいる人でも、プラセボ効果で治ることも多いと言います。

痛みの直接的な原因を取り除いても「まだ腰が痛い」「肩こりが消えない」と言い張る人は、心理的な原因がかかわっていることが多いです。

そのような人にプラセボ治療をすると魔法のように腰痛・肩こりが消えることがあります。

ちなみにプラセボとはラテン語で「喜ばせるもの」だそうです。

このプラセボ効果を良い方向に生かすことで治療効果を高め文字のごとく喜んでいただきたいものです。

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