脳内物質「エンドルフィン」

「アヘン」という麻薬をご存じでしょうか。

これが元で戦争になったほど有名な麻薬ですが、アヘンの主な成分であるモルヒネは素晴らしい鎮痛作用があり医療期間でも使われています。

しかしながらこれを乱用すると常習性が出て体に多大な害をもたらす恐ろしい物質であることもよく知られています。

実はこのモルヒネと似た物質が人間を含めた脊椎動物の体内、特に脳や脊髄といった中枢神経系に多く存在することをご存じでしょうか。

その物質はエンドルフィンと呼ばれています。

このエンドルフィンは必要に応じて自動的に体内で作られますが、モルヒネのような害はなく不必要な痛みやストレスから体を守る大切な役割を果たしています。

修行を積んだ行者が釘の絨毯に平然と座ったり、焼けた炭の上歩いたりできるのもこの物質のおかげだと言われています。

その他にもスポーツ時に多少怪我をしても痛みを感じなかったり、針で麻酔ができるのもこのエンドルフィンが体の中で増えるためだとわかってきました。

最近ではエンドルフィンを参考にした様々な鎮痛法が開発されているようですが、誰でも簡単に自分でエンドルフィンを自己コントロールできるようになれば一番いいですね。

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