膝痛になりやすい人は誰?
どんな病気でもそうですが、膝痛もなりやすい人となりにくい人がいます。
スポーツ選手など、膝関節を酷使した人が膝痛になりやすようなイメージがありますが、実際はひざ痛の発生率は普通の人とほとんど変わらないんですよ。
ちょっとビックリするような話ですが、ある元三段跳びの世界チャンピョン(83歳)の膝のレントゲン写真を撮ったところ、20代の若者と同じくらいきれいだったそうです。
究極に膝に悪そうな三段跳びを長年やってきた人でも膝痛にならない・・・、これは例外ではありません。
膝を痛める本当の原因は他にあるんです。
それは「筋肉の衰え」と「肥満」。
あなたには思い当たるフシはないですか。
年齢を重ねるとだんだん筋肉が衰えてきますが、特に脚の筋肉は使わないとすぐに落ちてしまいます。
さらに中高年はあまり動かなくなるので太りやすくなっています。
あなたの周りにいませんか、腰から上はビア樽のように太っているのに、脚はチワワのように細い人。
温泉や銭湯に行くと、結構そんな人見かけますよね。
この人達は立派な「膝痛予備軍」、もしくはすでに膝痛で悩んでいる人たちです。
日本人に多いのが、膝の内側に痛みが出る膝痛。
私達日本人はO脚が多いので膝の内側に負担がかかりやすく、そこに加齢による体重増加が加わると、急激に膝の内側の軟骨が減り痛み出します。
もし、脚の筋肉がしっかりしていれば、体重が増えても膝周りの筋肉がそれを支えてくれるので膝の軟骨が減って痛むことはありませんが、太っている人のほとんどは体重に比例して足や膝周りの筋肉も弱っています。
そうなると典型的な中高年のひざ痛まっしぐらです。
さらに悪いことに、膝が悪いと「膝が痛くなる→動かない→体重が増える」という悪循環にはまりやすくなります。
そうなると自分でどうこうできるレベルではないでしょう。
その他にも、女性は男性の4~5倍膝痛が多いと言われています。
女性は若い時にはX脚気味で、歳を取るとO脚に変化する傾向にあるため、男性よりも膝に負担がかかりやすい体の構造のようです。
さらに女性のほうが骨が小さく関節が弱い傾向にあり、足の筋力も弱いため、運動不足から太ったことによる膝への負担がより大きいと考えられます。
その他にも、若い時のハイヒールによる膝への負担も関係している場合が多いでしょう。
閉経後のホルモンバランスの関係も骨の強さなどと関係があるので、膝痛になりやすいともいわれています。
ある調査では、50歳以上では、女性の四分の三、男性の半分が変形膝関節症の患者だとの報告があります。
膝が痛かったり、痛みはないが膝に異常があったりする人は、女性の場合70歳代で全体の60%、80歳代だと80%、90歳代だとほぼ100%になるという調査結果もあります。
確かに私の整体院にいらっしゃる膝痛の患者さんの9割が女性です。
女性には、将来のことを考えて、早いうちから膝に感心を持ってもらいたいものですね。
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