中高年の腰痛、膝の痛みがみるみる良くなる「正しい」歩き方 part2
その歩き方が痛みの原因!カラダを痛める日本人の歩き方
明治時代に生活様式が和式から欧米式に変わっていったことは知っていますよね。
そのとき普段着が和服から洋服に変わったことで、私達の歩き方も大きく変わったんです。
江戸時代など私たちが和服を着て生活をしていたころは、腰から上を固定して足だけを前に運ぶような動きで歩いていたそうです。
日本舞踊や能などをテレビで見たことがありますか。
その中では役者さんが上半身が上下させずにスーと前進するように歩いていますが、昔の歩き方はそれに近かったのかもしれませんね。
和服姿で現代的な歩き方をするとげたやぞうりなどの履き物が脱げたり和服の帯が回ったりするので自然とそのような歩き方になったようです。
また、部屋の中で静かに移動するにもこの歩き方が一番よかったのでしょう。
それが明治時代になって洋服を着るようになると、今までのように腰から上を固定して歩かなくてもよくなったのです。
そして次第に欧米式、つまり腕を振り腰をひねる歩き方に変わっていきました。
ところが、歩き方は欧米的になったものの、昔ながらの上半身を固定するような歩き方はなかなか抜けず、どっちつかずの歩き方、つまり着地する膝を曲げたすり足気味の歩行をするようになってしまいました。
これは見た目が悪いだけでなく、カラダに負担がかかる効率の悪い歩き方なんです。
後で詳しく説明しますが、この歩き方ではかかとからしっかりと着地して地面に歩行する力を伝えられないため、歩くときに負担が大きくなります。
若いときは筋肉がしっかりしているので、このような歩き方でもそれほど問題にならない。
しかし高齢になって筋力が衰えると、カラダに負担の大きい日本人の歩き方は腰痛・膝痛・外反母趾などのさまざまな体の痛みの原因になるのです。
それでは、欧米人のように「背筋をまっすぐに伸ばし、前に振り出す脚はしっかり膝を伸ばし、大股でしっかり地面を蹴る」歩き方がよいかと言えば、そうとも言えません。
実はこれもカラダに負担がかかる歩き方なんです。
私の経験上、ウォーキングで足や腰、膝を痛める人は、このように私たちのカラダに合っていない歩き方が原因のことが多いようです。
実際、当院では時々そのような方を施術します。
先日は、ダイエットのためのウォーキングでぎっくり腰になった方がいらっしゃいました。
頑張り屋さんの彼女は毎日3時間近くウォーキングをしていたそうです。
疲れていてもカラダにむち打ってウォーキングを続けていたのですが、だんだんと脚腰に強い張りを感じるように・・・。
さらに腰痛も感じるようになったある日、ウォーキングに行くために玄関を一歩出たところ、腰に激痛が走り一歩も歩けなくなったとか。
この方にはまず、ウォーキングをしばらくやめてもらってからぎっくり腰の手当てをしました。
その後ぎっくり腰が完治してから当院が指導した正しい歩き方を普段から続けてもらったところ、ウォーキングをしても以前のような脚腰の張りや腰痛は出なくなりました。
本人はウォーキングを頑張りすぎたのが原因と思っていたようですが、ぎっくり腰の根本原因は間違った歩き方が原因なんですね。
それではなぜ私たちの歩き方はカラダに負担をかけるのでしょうか。
次回はその謎を解き明かしていきたいと思います。
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